TOP 文学部卒業生 山口 楓

日本の大動脈を支える一員として

2021年度 史学地理学科 地理学専攻
山口 楓さん
就職先
東海旅客鉄道株式会社
PROFILE

 学生時代は、野球サークルでキャプテンとして活動しながらゼミや自身の研究に没頭していました。現在は東京と名古屋、新大阪を往復する仕事の影響からか、旅行に出かけることが好きになりました。

文学部生に4つの質問

入社してから、現在までの仕事について教えてください。

 2022年4月に入社してから新入社員研修を経て、現在は東海道新幹線の車掌の仕事をしています。車掌の仕事は、車内放送や駅到着・発車時のドアの開閉、車内での改札やきっぷの発券、目的地までの乗り換えのご案内など、仕事の内容は多岐にわたります。これらの仕事を行う上で、お客様を目的地まで安全に、快適に送り届けることが車掌としての使命です。お客様を危険な状況にさせず、車内で快適に過ごしていただけるよう、日々の訓練や仕事の振り返りを通して運転技術や営業知識を高め、今日も車掌としてお客様の移動を支えています。

どんな時に仕事のやりがいを感じていますか?

 駅に到着し、次の目的地に向かって歩くお客様の背中を見届ける時にやりがいを感じます。「今日もお客様を安全に目的地まで送り届けることができた」と感じられる瞬間であるからです。この仕事をするまで、列車が駅に遅れず到着し、到着したらドアが開き、発車時刻通りに発車することは当たり前であると思っていました。しかし、この当たり前はいくつもの確認動作の上で成り立っていることを、車掌の仕事を通して実感しました。お客様の移動を直接支えられることが現在の仕事の魅力であり、やりがいであると感じています。

文学部での学びが社会(仕事)でどのように活かされましたか?

 地理学専攻の「歩く・観る・考える」を実践しながら学びを深めていくことが活かされていると感じます。ゼミでの研究や卒業論文の執筆などでは、自らの研究対象となるフィールドに赴きデータを集め、集めたものを整理しながら物事の本質を理解し、答えを導き出します。現在の仕事も同様に、自分が体験した出来事や仲間が経験した事象が再び自身の目の前で発生したらどのように行動するか考え、より安全に行動するために、そしてより快適なサービスを提供するために仲間と共に技能を磨き続けています。

文学部での学びが就職活動でどのように活かされましたか?

 データを集めて分析し、それをプレゼンする機会が多くあったことが活かされたと感じています。業種や企業の分析だけではなく、自己分析や面接の分析など、就職活動においては様々なことを分析します。また面接では自分の分析したことを面接官に対してプレゼンするため、常に取り組んでいたことがそのまま就職活動に活かされました。面接の際に「文学部なのに気候を学んでいる」というギャップに興味を示してくださった面接官がほとんどであったことが記憶に残っています。そこから話題を広げ面接を有利に進めていくことができました。

文学部生のメッセージ

 振り返ってみると、ゼミやサークルの活動など、大学生の時に熱中した時間はかけがえのないものであったと感じます。特にゼミはその分野を専門的に学べる良い機会ですので、学びの時間を大切にしてみてください。何かに集中して取り組んだ時間は、やがて自分の長所を生み出し、就職活動や社会に出てからの武器になります。同じ文学部の仲間と互いに支えあいながら後悔なく就職活動を終え、皆さんの思い描くキャリアプランに突き進んでいけるよう、影ながら応援しています。

会社情報

就職先
東海旅客鉄道株式会社
業種
サービス・インフラ
会社ホームページ
https://jr-central.co.jp