TOP 文学部卒業生 大田 直樹

「哲学専攻を選んで、哲学を学んで、本当に良かった」

2021年度 心理社会学科 哲学専攻
大田 直樹さん
就職先
川口市上下水道局
管理部上下水道総務課
PROFILE

学生時代は、哲学専攻の一期生として、特に倫理学に興味を持ち、学んでいました。趣味は読書で、哲学やミステリを中心に、たくさんの本を気ままに読みながら、今も、よい生き方を模索しています。

文学部生に4つの質問

入社してから、現在までの仕事について教えてください。

2022年の4月から、川口市役所の行政事務職として採用され、上下水道局管理部上下水道総務課に配属されています。私は主に、上下水道事業の広報や統計資料の作成、水道庁舎内の情報システム関係の業務を担当しています。他にも業務の内容は多岐に渡っているため、計画的に並行して進めることや、局内外の方々との調整をしっかりと行うことを意識ながら、日々取り組んでいます。

どんな時に仕事のやりがいを感じていますか?

様々な業務をしっかりと遂行できた時に、やりがいを感じます。正確性に加え、業務の改善が多く求められている中で、前例を踏襲するだけでなく、どうすればより良くなるのか考え、実行し、うまくいった時の喜びは大きいです。自身の知識が増え、成長を感じることもあり、それもやりがいに繋がっています。当然、労力をかけた仕事の方が達成感はありますが、日々の業務が市民のための公共インフラの維持運営に繋がっていることを考えると、ひとつひとつの小さな仕事も一生懸命頑張ろうと思います。

文学部での学びが社会(仕事)でどのように活かされましたか?

仕事を学び、業務改善を考える時などに、専攻で培った思考力が活かされていると感じます。単に、内容を理解するだけでなく、そもそもなぜそうなっているのか考え、確認することで、業務をより深く理解することができるとともに、業務の改善点が見つけやすくなると思います。
判断に迷うこともたくさんあります。そんな時には、悩むことを恐れず、何が分からないのか明確にし、粘り強く考え続ける姿勢が必要となります。このような分からないことと、じっくりと向き合う姿勢は、私の場合、哲学から学んだ部分が大きいです。

文学部での学びが就職活動でどのように活かされましたか?

私は就職活動に大変苦戦しました。なかなか上手くいかず、辛い時間を過ごしました。何度も挫けながらも、最後まで諦めず、希望の職に決めることができたのは、哲学で学んだ粘り強く考え、世界と真摯に向き合う姿勢のおかげであると感じています。
就職活動は、社会、将来のことを考えることはもとより、自分自身と向き合うことに他ならないと思います。卒業論文の執筆において、自らの立てた問いとじっくりと向き合った経験は、答えの簡単に出ない問題と誠実に向き合い、それを自分の言葉として表現するということに繋がりました。

文学部生のメッセージ

「哲学なんて役に立たない。」決してそんなことはありません。上述した通り哲学を学んだことは確実に役に立っています。
しかし何より「役に立つかどうか」という視点だけで生きて欲しくないと思います。役に立つかというのはあくまで見方のひとつに過ぎません。ゆっくりと世界を眺めてください。役に立つかは分からない、それでも大切にしたいものが見つかるかもしれません。
辛い時、苦しい時、何を大切にして生きるのかと改めて考える時、文学部での学びは、あなたの人生の彩りとなって生きる力を与えてくれることと思います。

会社情報

就職先
川口市上下水道局
業種
官公庁・公社・団体
会社ホームページ
https://www.water-kawaguchi.jp/